道路と敷地に高低差がある傾斜地のため、擁壁と建物内のスキップフロアで緩やかに高低差を解消している住まいです。
スキップフロアのある暮らしは空間に奥行き感を生み出し、視線の高さの変化によってそれぞれの場所で見えるものや感じるものが異なり五感で楽しめます。そして、傾斜地という土地の特徴を上手く引き出し暮らしの溶け込ませます。
スキップフロアに立つと、窓に美しい山と自然の豊かさが映し出され、椅子や階段に腰かけながら黄昏ることができます。あえて建物を五角にしてベストな風景の方角に開くように考慮しています。これは、「暮らしに映し出したいもの」が山の風景だったからです。
SE構法らしく、リビングは大開口の窓と気持ちのよい吹き抜け空間で構成され、仕切りのない大空間で家族の気配を感じることが出来ます。また、パッシブデザインを取り入れ、軒を出すことで真夏の暑さを軽減し冬の陽だまりを確保するなど、自然の魅力も暮らしに取り入れています。
傾斜地や高台といった敷地の魅力を「窓の配置」と「スキップフロア」で引き出した住まいです。