皆様こんにちは。
今日は「家の燃費」の話です。
いここちでは、性能基準のひとつに「UA値0.46以下(断熱等級7もしくは6)」 を掲げています。
UA値は外気に触れる住宅の壁や屋根・窓などの開口部から室内の熱がどのくらい外へ逃げやすいかを数値化したもので、値が小さいほど熱が逃げにくく、省エネ性能の高い住宅となります。
もうひとつ、性能に「家の燃費」があります。
家の燃費は「暮らしの中でどれくらいエネルギーを消費するか」です。
皆さんは、年間にかかる電気やガスなどの光熱費が、いくら位かかるか気になりますよね。
「住んでからではないとわからない」ではリスクが高くなってしまいます。
そこで、住む前に、家の燃費を温熱シミュレーションで確認してみてはいかがでしょうか。
電気代の高騰の中、燃費は光熱費に直結しますので気になりますよね。
こちらの燃費比較をご覧ください。
Ⅰ. UA値0.22 / 床暖房 ハウスメーカー→ 342円/㎡
Ⅱ. UA値0.26 / エアコン SE構法パッシブデザイン→ 187円/㎡
このようにUA値=燃費がよいとは言い切れないのです。
実は「UA値は燃費の指標ではない」ではないのです。
なぜ、UA値が良くても燃費が劣る場合があるのか。
キーワードは「日射取得」と「日射遮蔽」です。
実は冬の日射取得が少なければ、どんなにUA値がよくても燃費が良いとは限らないのです。
UA値を良くするためだけに窓を最小限にしてしまうと、冬の日射取得が取りづらくなり、暖房費が逆にかかってしまうのこともあるのです。
ですからUA値だけでなく、ちゃんと家の燃費もシミュレーションしておいた方がよいのです。
【日射取得】
窓ガラスを通して日光が室内に入り込んでくることを意味します。
室内へ入った日射によって、室内の壁や床の表面温度が上昇し、室内気温も上昇するのです。
いここちの家では、冬はこの暖かな日射と、トリプルガラスが効果を発揮してくれます。
【日射遮蔽】
窓ガラスを通して外からの日光が室内に入り込んでくるのを遮断するのが日射遮蔽です。
例えば、軒、カーテンやブラインド、タープや植樹による葉陰を使い、室内に日光が差し込むのを防ぐのも、日射遮蔽です。
夏の時期は太陽光をしっかりと遮り、日光が室内に入り込むことを防ぐことが出来れば、冷房をあまり使わない涼しく快適な空間がつくれ、それが節電に繋がるのです。
自然エネルギーも使い、機械だけに頼らない心地よい暮らし。
それがいここちの家です。
いここちが建築地によって軒の出と高さを決めているのは、この日射遮蔽と日射取得を考慮してのことです。
そこで、これから着工し秋に完成予定の、高崎市中居町の新モデルハウスの燃費を、温熱シミュレーションの結果から見てみましょう。
温熱シミュレーションで出来ることは下記のようなことです。
・日射熱・冷暖房の影響を考慮して、部屋ごとの「室温・表面温度・湿度」と「燃費」を算出
・「代謝率・着衣量・風速」の条件を指定し、快適指標を算出
壁掛けエアコンを想定して温熱シミュレーションをしてみました。
左が当初計画していた間取りと窓の大きさ、右がさらにもっと大きな窓にした場合。
燃費を比較すると、実は窓を大きくした方が年間を通してみると燃費が良いことが分かりました。
これが冬の日射取得の効果です。
こちらは、さらに夏場、窓にシェードなどの日よけを付けた場合です。
434円/㎡年がさらに368円/㎡年と燃費が良くなるのです。
このように、UA値の省エネ計算だけでは不十分だった燃費が見える化されるのです。
高崎市中居町の誕生する新モデルハウスは付加断熱とトリプルガラスをしています。
このように温熱シミュレーションをして、皆様に快適な暮らしをご提案する予定です。
UA値は燃費の指標ではないということを覚えておいてくださいね。
GW期間中もモデルハウスは完全予約制で営業しています。
ではまた・・・
by fujimura