皆さんこんにちは。
今日は構造計算の話をさせていただきます。構造計算とはそもそも何?
構造計算とは、建物のすべての重さを想定し、様々な角度から家の構造安全性を科学的に検証し建物の強さを計算していくことです。これは、安全性を確保するために行うものです。
建築基準法には、「建築物は自重、積載荷重、積雪荷重、風圧、土圧及び水圧並びに地震その他の震動及び衝撃に対して安全な構造のものとして、次の各号に揚げる建築物の区分に応じ、それぞれ当該各号に定める基準に適合するものでなければならない」とあります。当たり前のことですが、このように安全性に対する基準がきちんと定められています。しかし、特例として木造2階建て500㎡以下といった小規模建物にはこの構造計算の審査を省略するということが認められています。
実際は、筋交い等の倍率だけで図面を描き、安全性を確かめずに建物を建てているケースが大半なのです。
日本は地震大国です。阪神大震災・新潟中越沖地震・東日本大震災・熊本地震など、近年特に大きな地震が増えています。これらの地震では、構造計算をせずに仕様規定だけで設計をし、部材の強度が不足して大きな地震で倒壊したケースが多々ありました。
阪神大震災では、
「家屋倒壊までの時間はおよそ5~10秒」
「家屋倒壊後の生存時間は14分」
という数値がでています。そうです、この短い時間では建物から逃げることは難しく、本来命を守るはずの建物がその役割を果たせなかったのです。
そのような結果を踏まえ、icocochiでは、壁量計算だけではなく、全棟立体解析の構造計算を行い、「地震で倒れにくい家」・「家族の命を守ってくれる家」を提供しているのです。壁量を増やすことで安全性を確保しようとしても、これでは希望する快適な間取りを実現するは難しいでしょう。大切な家族の命を守る家ですから、皆様にはしっかりと構造計算をして欲しいのです。構造計算を行うには少し手間がかかります。でも、出来上がった分厚くてなんだか難しい数値や図が描かれている構造計算書を手に取ってみて下さい。その重みは大切な命と資産を守るものとなってくれるのです。
ですから、暮らしのご要望をお伺いするヒアリングの際も、しっかりとライフスタイルに合った構造計算を行うべく、様々な質問をさせていただきます。どんな暮らしをしたいのか、家の形、建設地の特性など家の構造上の強度を事前に確認し、反映をしていくのです。これが家づくり構造計算ナビ。チェックシートを使ってしっかりとお客様の暮らしに寄り添います。
家づくり構造計算ナビについて、詳しくはこちらでご紹介します。https://www.ncn-se.co.jp/navi/
また、構造計算については詳しくはこちらをご覧ください。
耐震構法SE構法がなぜ構造計算にこだわるのかがきっと理解できると思います。
https://www.ncn-se.co.jp/se/column/three-little-piglets/
ではまた・・・
by fujimura