皆様こんにちは
皆様は家を建てる時何を基準に選んでいますか?
車だったらデザインや価格の他に、燃費、安全性能などを比較検討しますよね。住宅にも共通ルールに基づいて比較検討できる「住宅性能表示制度」というものがあります。
◆住宅性能表示制度とは?
「住宅性能表示制度」とは共通ルールに基づいて、家の性能をわかりやすく表示する制度のことです。
共通ルールとは国土交通省が定めた「日本住宅性能表示基準」です。そのルールを基に、第三者機関が性能評価を行い、「住宅性能評価書」が交付されます。
住宅性能評価書は簡単に言うと、「家の鑑定書」のようなものです。
住宅性能評価書を取得すると、耐震性能の等級に応じて地震保険料の割引を受けられたる等メリットもあります。
住宅性能評価書にはどんなことが書いてあるかというと、「構造の安定性」、「劣化の軽減」、「維持管理・更新への配慮」、「温熱環境・エネルギー消費量」などの項目について、3段階または5段階で評価した結果が書いてあります。
例えば、構造の安定性に関する分野の耐震性は、等級1~3の3段階で評価され、3が一番上の等級ということになります。
等級で表されることで、住まいの性能をがどの程度なのか客観的に把握しやすくなりますね。
◆今後、住宅性能表示基準が見直されます!
住宅の在り方は日々変化しています。国も脱炭素化に向けて住宅性能を向上させる政策に重点を置いており、特に2022年は変化の年になりそうです。
今後、省エネに関する住宅性能表示基準が見直されることが決まっています。
具体的には、上記に挙げた住宅性能評価書の項目「温熱環境・エネルギー消費量」の評価基準が見直されます。
「温熱環境・エネルギー消費量」は家の断熱性や省エネ性に関する項目で、「断熱等性能等級」と「一次エネルギー性能等級」で評価されます。
現行基準では断熱等性能等級は等級4、一次エネルギー消費量等級は等級5が最高とされていましたが、それを上回る断熱等性能等級5、一次エネルギー消費量等級6が新設され、今年4月から施行されます。
さらに、断熱等級は等級6・7を創設する方針です。
具体的にどのくらいの数値基準なのかというと、以下のようになっています。
↑は東京等の「地域区分6」に該当する地域の数値基準です。
日本は地域によって気象条件が異なるので、8つに分けてそれぞれの地域ごとに数値基準が定められています。群馬県前橋市と高崎市も地域区分6に該当します。
※1 屋根・外壁に使われている部材から家全体の熱の通しやすさを算出し、表面積で割った数値。値が小さいほど断熱性能が高いことを示します。
※2 屋根・外壁に使われている部材から家全体の日の通しやすさを算出し、表面積で割った数値。 値が小さいほど住宅内に入る日射熱量が少なく冷房効率が良いことになります。
※3 設計一次エネルギー消費量を基準一次エネルギーで割った数値。数値が小さいほど省エネであることを示します
難しい用語が多くてわかりにくいですが、新しい断熱等級5はZEH水準と同等の水準で、断熱等級6.7はそれを上回る性能が求められます。
また、現行では長期優良住宅の認定条件は断熱等級4ですが、今後は断熱等級5と一次エネルギー消費量等級6になるよう見直されます。
これからの住宅性能は、より高性能であることが求められる流れになっているのです。
◆将来を見据えた家づくりを!
先日お引き渡ししたicocochiの住まいの断熱性能や省エネ性能はどうなっているかというと、以下のようになっています。
※6地域
現行の基準での評価なので等級4相当となっていますが、新設される断熱等級6の基準を満たしています。
パッシブデザインと付加断熱をプラスした少ないエネルギーで快適に暮らせる住まいです。
(施工事例はこちらからご覧いただけます。)
これから新築する方は、新しくなる住宅性能表示制度の内容も考えておくと将来を見据えた家づくりが出来そうですね。
住宅性能を高めることは快適性だけでなく、資産価値の向上にも繋がります。
今回は「住宅性能表示制度」と新設される上位等級についてお伝えしました。
住まいの心地よさは数値だけで決まるのではありませんが、初めて家づくりをする方にとっては明確な基準があった方が比較検討しやすくなります。
勿論、自分らしく暮らせる間取りやお気に入りの造作家具など、家の満足度を高めてくれるのは数値化できない部分も重要です。
自分好みの住まいにできるのは自由設計ならではの魅力ですね。
icocochiでは家の性能に関する数値基準も踏まえつつ、数値化できない部分もお施主様の要望に寄り添いながら家づくりを進めます。
快適で自分らしく暮らせる住まいをご提供できるよう、これからもicocochiは邁進してまいります。
それではまた。
by Takagi